妊婦の口臭がキツくなるのはなぜなのか?その原因と対策について

妊娠中の女性の身体は、赤ちゃんの成長と共にお腹が出てくる見た目の変化だけではなく、体の内側でも目まぐるしい変化をしています。

その中でも、妊娠中の女性が「においに敏感になる」という経験談は、良く耳にする変化ですね。

例えば、ご飯が炊けるにおい・芳香剤のにおい・男性のにおい・車のにおい…など妊婦さんによって違いはありますが、

今まで気にならなかったり、むしろ好んでいた「におい」にさえ気分が悪くなってしまうという変化には、ビックリする女性も多いようです。

 

そんな、「におい」に対して敏感になっている妊婦さんですが、中にはご自身の口臭が気になってしまう方もいらっしゃいます。

自分以外からのにおいなら、その場所を避けたりマスクをしたりして、においを防ぐことが出来ますが、

自分の口からのにおいとなると、鼻にも近いですし、常に気になってしまう事でしょう。

ご自身では気付いていなかったのに、周りの人からの指摘で口臭に気付く…なんてことになってしまうと、とっても恥ずかしい気持ちになってしまいますよね。

 

そこで今回は、妊婦さんの口臭がキツくなる原因と、その対策についてご紹介していきたいと思います。

 

ホルモンバランスの変化


妊娠中の妊婦さんは、体の中でホルモンバランスが大きく変化しています。

ホルモンバランスが変化すると、今まで好きでなかった物が食べたくなったり、やたらと眠くなったり、急に不安になってしまったりするという症状が現れます。

ですから、妊婦さんがやたらとフライドポテトを食べたくなったり、日中であっても自分でも気づかないうちに寝てしまっていたり、「赤ちゃんを、自分がちゃんと生んで育てられるのだろうか…」と不安になってしまう事は、

決して、ご自身がおかしくなってしまったのではなく、ホルモンバランスが変化したことによる症状ですので、ご自身を責める必要はないのです。

 

そのホルモンバランスの変化によって、お口の中でも変化があります。

それは、「唾液の分泌量が大幅に減少してしまう」ということです。

唾液の働きとしては、口の中を清潔にする・口の中が乾燥しないようにする・細菌の働きを抑えて口臭を防ぐ・虫歯を防ぐといった働きがあります。

 

反対にいうと、唾液の分泌が減るという事は、口の中に細菌が増殖しやすい状態になるということで、

細菌が繁殖すると、虫歯になりやすくなり、口臭がきつくなり、口の中の乾燥によりドライマウスになってしまい、風邪など感染症にかかりやすい状態になってしまうという事になります。

 

また、唾液が少なくなり細菌が増殖すると、舌の上も汚れてしまい「舌苔」と呼ばれる苔のように白い物が付着してしまいます。

この舌苔が口臭をキツクさせる原因になってしまいます。

 

これは、妊婦さんにとっては一大事ですよね!

 

では、唾液の分泌が減ってしまう対処法としては、どのようなことをすればいいのでしょうか?

 

唾液が出るようにする

 

唾液を意識的に出るようにするには、まず「良く噛む」習慣をつけることです。

噛むことで、食べ物を溶かすために唾液が分泌されます。

食事をする時には、意識的によく噛むようにしましょう。

つわりが酷くてあまり食事が食べられないといった時には、酸味のある物「酢昆布」や「梅干し」や「柑橘系」といった食べ物の香りを嗅ぐだけでも唾液が出てきますので、

これらの香りが大丈夫な場合には、試してみても良いでしょう。

 

それでも、唾液の分泌が少なくて口の中が乾燥してしまう方は、ちょこちょこ水やお茶などで口をゆすぐようにすると乾燥を防ぐことが出来ます。

食べ過ぎに注意をしていただければ、甘くないガムなどを噛むことでも唾液の分泌を促すことが期待できます。

 

舌の汚れが気になる方は、濡れたガーゼで優しく舌についた汚れをふき取ってもらうか、舌専用の舌ブラシというものも販売していますので、そういった物を購入してみてもいいかもしれません

舌ブラシを使う時の注意点をお話すると、舌はとてもデリケートにできていますので、

舌ブラシを使う時に一生懸命に汚れを落とそうとして、力を入れてゴシゴシしてしまうと、舌を傷つけてしまうことがあります。

ブラシは力を入れずに、優しくこするようにして使ってみて下さいね。

 

 

口の環境の変化が原因


妊娠初期では、多くの妊婦さんが「つわり」を経験します。

つわりには、その方によって程度も変わっていきますが、いつも気持ち悪くて食べても食べなくても吐いてしまうような「吐きづわり」や、

何かを口にしていないと気持ち悪くなったり、空腹になると気落ち悪くなったりする「食べづわり」などがあり、

どちらにしても、口腔内は妊娠前に比べると汚れがちになってしまいます。

 

つわりが落ち着いてくると、赤ちゃんに栄養を届ける為なのか、今度はほとんどの妊婦さんが、妊娠前よりも食欲が増えてくるようになります。

食べてもすぐにお腹が空いてしまう…という方も少なくありません。

 

ですが、においに敏感になっている妊婦さんは歯磨き粉を口にいれるのが辛くなってしまったり、歯ブラシを口にいれることで、気持ち悪くなってしまう方もいらっしゃいますので、

毎日、お口の中を清潔に保つ事は難しい場合が多くなりますよね。

そうは言っても、、お口の中が汚れが残ったままの状態になっていると、口臭をキツクさせてしまうことになります。

 

さらに、妊娠中はホルモンバランスが乱れることで、お口の中は「歯周病」になりやすい状態になってしまいますので、

お口の中が汚れて、歯と歯茎の間に食べかすなどが残ったままになってしまうと、さらに「歯周病」の進行を進めてしまう原因になってしまいますし、

歯周病になると、歯周病特有の嫌な臭いがするようになってしまい、ますます口臭がキツクなってしまう可能性もあります。

 

でも、歯ブラシを使ってのブラッシングはなかなか気が進まない…といった時にはどのようにして対処すればいいのでしょうか?

 

口の中を清潔に保つようにするには?

 

なかなか歯ブラシを使って歯を磨いたりすることが難しい時でも、出来るだけ汚れを残さないようにしましょう。

意外と有効な手段としては、何かを食べたらすぐに水かお茶で「口をゆすぐ」ことです。

ゆすぐ時には、口に水を含んだら、ほっぺたを膨らますようにしてブクブクとかなり大袈裟にゆすぐようにしてください。

そうすると、歯の間に挟まった食べかすもおおよその物は綺麗に落ちます。

 

その後は、デンタルフロスを使って歯と歯の間を綺麗にすると、かなりの汚れは綺麗になります。

それでも気になる方は、マウスウォッシュのような物を使用しても良いでしょう。

 

このような方法をとっても、歯周病の原因となる歯と歯茎の間の汚れは、歯ブラシ以外ではなかなか落としずらくなってしまいます。

この汚れは、歯医者さんに行って専用の器具や機械を使って取ってもらうのが一番です。

そうは言っても、歯医者さんにはあまり行きたくない方が多いと思います。

ですが、歯と歯茎の間のお掃除は、水がでる機械を使わなくても除去する事が出来ますし、

赤ちゃんが生まれてしまうとますます行く時間は無くなってしまいますので、つわりが落ち着いたくらいの時期を見計らって、

出来れば一度、歯医者さんを受診してみるといいですね。

 

事前に妊娠している事や機械はあまり使いたくないことなどを伝えてから受診すれば、それなりに対応をしてくれるはずですから、勇気を出して歯医者さんにいってみる事をお勧めします。

 

精神的な変化

その他の口臭の原因となる要素として、妊娠中の不安などからくる「ストレス」 や、マタニティーブルーと呼ばれる今まで感じたことがない気持ちの変化で、唾液の分泌が減ってしまう事もあります。

また、それらのストレスから胃の調子が悪くなってしまったり、つわりで吐いたりを繰り返したりすることによって胃の状態があまり良くなくなってしまう事もあります。

胃の調子が悪くなってしまうと、口が原因の口臭ではなく、胃からの胃酸の臭いなどが原因となって「口臭」となって口から出てきてしまう事があるのです。

 

解決策はストレス解消の方法を見つけること!


つわりがひどかったり、いつも家一人でいたりすると、どうしてもストレスが溜まりやすくなってしまいます。

ご自身の気分の良い時だけでも構いませんから、たまにはお友達と会ってみたり

周りに誰もいない時には一人で映画を見に行ったり、散歩したり…といったことをしてみると気分転換になっていいでしょう。

 

どうしても誰も周りに相談できる相手がいなくて、ふさぎ込んてしまう場合には、妊婦検診に行く産院などで相談してみるのも良いでしょう。

助産師さんが相談に乗ってくれたり、相談になってくれる専門の方を紹介してくれるでしょう。

 

無理をせず出来るだけでいいので、ご自身にあったストレス発散方法を見つけられると良いですね。

 

 

いかがでしたか。

気になっていた口臭がなくなって気持ちも良くなると、

赤ちゃんと会える日がますます楽しみになってくるのではないでしょうか。

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