花粉症で胸が苦しい時の原因と対策とは?

花粉症のシーズンになると、多くの方が鼻水やくしゃみなどの辛い症状に悩まされますよね。

そんな花粉症の時期に、何となく胸が苦しくなったりすることはありませんか?

 

「胸が苦しい」という症状が出ても、それが花粉症が原因で起こっている症状だとは思わないかもしれませんが、

なかには花粉症であることが原因で「胸が苦しい」という症状が現れる事もあるのです。

そこで今回は、花粉症の方が胸が苦しい時の原因と胸が苦しくなってしまった時の対策についてお話していきたいと思います。

 

花粉症からくる胸の苦しさの特徴


「胸の苦しさ」と一言で言っても、風邪などでよく現れる喉の痛みや、鼻づまりなどとは違い、あまりなじみのない症状ですので、

軽い症状ですと、症状が現れているのにもかかわらず、症状に気が付かなかったり、「なんとなく胸の辺りに違和感があるけれど、気のせいかも…」と見過ごしてしまう事もあるようです。

また、花粉症からくる「胸の苦しさ」は、当然の事ですが、花粉症のシーズンにしか症状は出ませんので、他に出ている花粉症の症状(鼻水やくしゃみ、目のかゆみなど)の対処にばかり気が向いていると、尚更気づきにくいのかもしれません。

 

「胸の苦しさ」として自覚している方であっても、呼吸をすることも出来ないほど苦しい、という事はほとんどありません。

息をする時に何となく胸に違和感があるな…とか、激しい運動をした後息が上がった時のように、何となく呼吸をしにくいな…という程度の症状である場合が多いのが特徴です。

 

ですが、なかには寝ようとして横になったら、息が苦しくてなかなか眠れないといった状況になってしまったり、鼻づまりや咳などの他の症状と重なって現れてしまった場合には、とても辛い症状になってしまうこともあります。

 

例えどんなに辛い症状であっても、花粉症の時期が終われば、胸の苦しさも自然と出なくなっていきますので、その辛い気持ちも忘れていってしまうこともあるようですが、

そうは言っても、毎年のように「胸が苦しい」という症状が現れると、もしかしたら心臓や肺が悪いのではないか…と心配になってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

 

では、この花粉症からくる胸の苦しさの原因は何なのでしょうか?

次からは「胸の苦しさ」が現れる原因についてお話していきたいと思います。

 

花粉症からくる胸の苦しさの原因とは

 

花粉症になる方は、花粉に対するアレルギー反応を持っているということになります。

実は、この「アレルギー反応」が原因で胸の苦しさが起こってしまうのです。

 

とは言っても、何のことやらよく分からないかと思いますので、詳しくご説明させていただきます。

花粉症の症状の一つに鼻水や鼻詰まりといった、鼻の症状がでる方がいらっしゃいますよね。

鼻に症状が出やすい方は、鼻で花粉に対する「アレルギー反応」が出ているという事になりますが、実は、この鼻に症状が出る方に「胸の苦しさ」という症状がでる場合が多いのです。

 

「アレルギー反応」が出る時には、「炎症物質」と呼ばれるものが発生しています。

鼻でアレルギー症状が出る方の場合、鼻で発生した「炎症物質」が、鼻の奥から気管を通り気管支まで到達してしまう事で、気管支でまた炎症反応を起こしてしまうのです。

この気管支の炎症が「胸の苦しさ」という症状となって現れるのです。

 

そして実は、この気管支での炎症反応は「気管支喘息(ぜんそく)」と呼ばれるものなのです。

「喘息」と聞くと、小さいお子さんがなるイメージが強かったり、他のアレルギー症状があるとならないという噂を耳にしたりすることもありますが、
大人であっても発症する事もありますし、アレルギー性鼻炎の方の中で3分の1の方は、喘息の症状が出ると言われています。

2010年に行われた約2万人を対象とした全国調査でも、喘息の患者さんの約3分の2に同時にアレルギー性鼻炎の症状があり、逆にアレルギー性鼻炎の患者さんの3分の1には喘息症状がありました
http://shibuya-naika.jp/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E5%86%85%E7%A7%91/%E8%8A%B1%E7%B2%89%E7%97%87%E3%81%A8%E6%B0%97%E7%AE%A1%E6%94%AF%E5%96%98%E6%81%AF%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82/より引用

ですから、花粉症の方が喘息も併発するという事は、決して珍しいことではない事が分かりますね。

 

「喘息」という言葉を聞いて、びっくりした方もいらっしゃるかもしれませんね。

もちろん、「気管支喘息」になってしまった場合には、医療機関での診察や適切な処置、薬の投薬が必要になってきますが、

突然に胸が苦しくなってしまった…といった場合には、これ以上悪化しないように、お家での緊急対処のケアも大切になってきます。

そこで次は、胸の苦しさがある時の対処法についてお話していきたいと思います。

 

胸の苦しさがある時の対処法

 

「胸が苦しくなる」のは、予測するのが難しく、夜寝ようとして横になったら急に息苦しくなってしまった、出先で胸が苦しくなってしまったなんてことも十分に考えられます。

そんな時に、胸が苦しさを緩和させる方法をご紹介していきたいと思います。

 

<上半身を起こす>

横になった時に息苦しくなるようならば、横になったことで気管が圧迫されている状態が原因になってしまっていることが考えられます。

上半身の下に枕や毛布などをひいて上半身を起こすようにしますと、気管が圧迫されないので、苦しさも軽減されます。

 

また、急な胸の苦しみの時には、上半身の衣服を息苦しくないようにゆったりとしたものにし、椅子などに座って楽な体制になります。

そして、ゆっくりと深く深呼吸するように呼吸をしてみることで、少し症状も落ち着いてくるはずです。

 

<加湿する>

空気が乾燥したところでは、口の中も乾燥しますし喘息の症状も出やすい状態になります。

何となく部屋が乾燥するなと感じる場合には、湿度計などを設置したりして、湿度が50%位になるように工夫してみると良いでしょう。

無理に加湿器を購入しなくても、濡れたタオルを部屋にかけたり、コップに水を入れて置いておくだけでも加湿効果が見込めるので試してみても良いですね。

 

外に外出する時には、マスクをするようにすることで、乾燥することを防ぐことができます。

 

<水を飲む>

急な息苦しさの時に、ゆっくり水を飲むことで、動悸を和らげることができると言われています。

また、水分を摂取することで、痰がでやすくなったり咳が出にくくなったりする効果も期待できます。

 

少し気持ちの余裕のある場合には、殺菌作用のあるアロマをたくことで、炎症の緩和が期待できます。

アロマには、たくさんの種類がありますので、もしも試す場合には、専門の方にどれが良いのか相談してからにすると良いでしょう。

 

花粉症の薬が原因の時もある


「胸の苦しさ」が緊張した時に感じる「ドキドキ」した感じである場合、もしかしたら花粉症の薬の副作用が原因で起こっているかもしれません。

これは、花粉症の薬が自律神経に作用する成分を含んでいる場合が多い為だと考えられます。

自律神経は、その名の通り、神経系を司っていますから、そこを薬で刺激されることで交感神経と呼ばれるものが刺激されて、

興奮状態になってドキドキした状態になってしまったり、めまいがしてしまったりすることがあるのです。

 

もちろん、薬局から薬を処方される場合には、このような副作用が出る場合があるという注意点は説明されるとは思います。

もしも、花粉症の薬を処方されている場合、特に点眼薬や点鼻薬がある場合には、その副作用を疑って一度医師に相談してみると良いでしょう。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

花粉症の時期の胸の苦しさが全て気管の炎症や喘息、薬の副作用という訳ではありませんが、

花粉症である方は、その可能性が高いという事だけでも知っておいていただけると、医療機関を受診する時の予備知識としては有効かもしれませんね。

 

また、「胸が苦しい」という症状は、他にもたくさんの病気の可能性がある症状でもあります。

この記事の情報だけを鵜呑みにせずに、「胸が苦しい」という症状を自覚した場合には、一度病院を受診してみる事をおススメします。

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