最近は、お子さんを「保育園に預ける」という選択をする方が増えてきていますよね。
保育園への入園が決まった後に待っているのが、「慣らし保育」ですが、
親御さんのなかには、保育園に入園が決まるまでは「慣らし保育」という言葉を、聞いたことがなかったなんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、現在、慣らし保育にお子さんを預けているけれど、なかなか保育園に慣れてくれなくて困っている…という親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、「慣らし保育」とは何なのかについてと、お子さんが慣らし保育に慣れない時にはどうしたらいいのかについてお話していきたいと思います。
慣らし保育とは

「慣らし保育」とは、簡単にいうと、言葉のままに「お子さんを保育園に慣らしていく」という期間のことを言います。
保育園は、入園したからといって初めから1日中お子さんを預かってくれる訳ではありません。
転園などでない限りは、お子さんと親御さんが初めて長い時間離れて過ごすこととなる訳です。
お子さんが保育園で楽しんで過ごすことが出来るのか、預ける親御さんの方も不安でいっぱいでしょう。
また、お子さんもいきなり長時間の間、見知らぬところで見知らぬ人達に預けられてしまったら、
保育園に対して恐怖心が芽生えてしまうお子さんも出てきてしまうかもしれませんよね。
そこで、親御さんとお子さんにとって、保育園が少しでも安心して過ごせる場所になるように、
またお子さんが親御さんと離れて過ごすことに慣れていく為に、最初は1~2時間位の短い時間から預けて段々と預ける時間を長くしていくというのが、「慣らし保育」です。
慣らし保育の時間や期間は、お子さんの保育園で慣れ具合や、保育園の方針、親御さんの仕事復帰の状況などによっても変わってきますが、
大体が、最初は、1~2時間程度から始まって、少し慣れてきたら→午前中いっぱい→お昼ご飯を食べるまで→お昼寝をするまで→
そして最終的に「1日保育」といった具合に進んでいきます。
慣らし保育の期間としては、お子さんが預けられる事に慣れている場合には、早くて2~3日で終わりになる場合もあれば、お子さんの状況に合わせてゆっくり進めると、1ヶ月近くになる事もあります。
慣らし保育中の送り迎え

慣らし保育中は、基本的には親御さんがお子さんの送り迎えをします。
最初のうちは、1~2時間程度の預かりですから、保育園に送り届けて、家に帰ったらまたお迎え…といった具合になってしまいます。
そうなると、お仕事やご家庭の事情などでは、慣らし保育の時間帯に送り迎えができる状況ではない方もいらっしゃるかもしれません。
最近では、育休明けの方の為に、仕事復帰する日よりも前に慣らし保育を開始出来るようになってきていますが、
それでも、仕事上慣らし保育の期間を作れなかったり、もうすでに仕事をしている状態の方や、ご家庭の事情で送り迎え出来ない場合もあるでしょう。
そういった場合には、お子さんのおじいちゃんおばあちゃんに頼むか、近くに親しい人がいたら、その方に頼めるかなどを聞いてみるこになるでしょう。
もしも、どうしても頼れる人がいない場合には、ファミリーサポートなどの地域の制度を利用する事も視野にいれますが、
この場合、お子さんが知らない人に迎えに来てもらう事に抵抗してしまう事もありますし、保育園側が受けいれない場合もありますから、確認してからにした方が良いでしょう。
お子さんにとっては、どんなに人懐っこい性格の子であっても、親御さんから離されての初めての環境は、
精神的にとっても疲れてしまいますし、不安定になってしまいます。
やはり出来る限りは、お子さんにとって安心できる方が送り迎えしてあげられるのが良いでしょう。
お子さんの様子を見守る

お子さんの性格や月齢によって保育園に慣れるまでの時間は変わってきます。
お子さんを保育園に預けてバイバイする時に大泣きされてしまうと、預ける方としては、心苦しい気持ちになってしまう事でしょう。
さらに、お迎えに行っても泣きはらしたような顔をしていたり、親御さんの顔を見るだけで泣き出したりしてしまう事も最初のうちはあるでしょう。
そうすると、ますます申し訳ない気持ちになってしまいますよね。
ですが、最初のうちは、どのお子さんであっても少なからず通る道なのです。
あまり心配し過ぎてしまうと、親御さんの不安な気持ちがお子さんにも伝わって、ますます嫌がるようになってしまう事もありますので、
最初のうちは「仕方のないこと」と割り切って、「楽しんできてね!」と、笑顔で送り出すようにしてみましょう。
そして、お子さんの様子が落ち着てくるのを待ってみましょう。
お子さんの月例が小さい程泣くように思いますが、意外と0歳児のまだ人見知りしない時期のお子さんは早く慣れてしまう事が多く、
1番手こずるのが、人見知りの始まった0歳児後半のお子さんから、1歳児のお子さんです。
この時期のお子さんは、親御さんに対する愛着が出てくるのですが、自分の感情を上手に伝えたり、コントロールする力がまだ弱い時期です。
ですから、最初のうちは、保育園に預けている間ずっと泣いてしまったり、
家に帰って来ても赤ちゃん返りしてしまって、やたらとおっぱいを欲しがったり、親のそばを離れなくなってしまってり、夜泣きしてしまうお子さんもいるでしょう。
2歳児以降になってくると、段々と大人に言われる言葉も理解出来て、自分の気持ちのコントロールも少しづつ出来るようになっていきます。
「お仕事に行ってくる間だけ、ここで楽しく遊んでいてね」と親が話して聞かせれば、
最初のうちは、嫌がったり泣いたりすることもありますが、比較的早く、ここで遊んで待っていれば、迎えに来てくれるんだという事が理解できるようになります。
最初は、あまり悲観的にとらえずに、大きな気持ちでお子さんの様子を見守る事から始めてみましょう。
保育園になかなか慣れてくれない

お子さんが生まれた時期にもよりますが、保育園に預け始める時期で1番多いのが、育休明けの1歳児となります。
先ほどもお話しまいたが、一番人見知りしやすい時期と言えますし、まだまだおっぱい離れもしていないお子さんも多くいらっしゃいます。
なかなか保育園に慣れてくれず「慣らし保育」の期間が長引くお子さんもいらっしゃることでしょう。
仕事復帰という現実があると、なかなかお子さんの気持ちばかりを尊重も出来ませんが、
それでも、お子さんが保育園に預け始めてから人が変わったように癇癪持ちになってしまったり、
保育園を嫌がって、わがままになってしまったり、体調を崩しがちになってしまったりすると、親としてもとても心配になってしまうことと思います。
せっかく入れた保育園ですが、退園させた方が良いのか…と悩んでしまう親御さんもいらっしゃることでしょう。
ご家庭の事情もあって保育園への入園を希望されたことだと思いますから、簡単に「退園しよう」という答えにはならないかもしれません。
そして、多くの場合で、多少時間がかかったとしても、お子さんなりに保育園の生活に慣れていくことがほとんどです。
あんなに嫌がって、あんなに泣いていたのが嘘のように笑顔でバイバイできるようになるのです。
ですから、まずはお子さんが不安な気持ちになっているのを理解してあげて、保育園から帰ってきたら出来るだけ多くのスキンシップを取ってあげるようにしてあげてみて下さい。
そうは言っても、家事や仕事に追われていると、なかなか長い時間は取れないかもしれませんから、
短い時間でもいいので、お風呂に入っている時とか、夜寝る前などにギュッと抱きしめてあげるようにしてみてください。
それだけでも、続けることでお子さんは親御さんからの愛情を受け取ることができ、お子さんの心は落ち着いてくるはずです。
それでも、やはりなかなか保育園に慣れてくれないとこもあるでしょう。
そんな時には、もしも「今はお子さんと過ごす時間を大切にしたい」という考えがあり、
たとえお仕事を辞める事になったとしても、お子さんとの時間を大切にしたいと考えるのであれば、退園する決断に至っても良いのだと思います。
お子さんにとっては、親がそばにいて過ごす時間というのは、1番安心できる時間なのです。
その時間が長くなればなるほど、「安心できる場所はここにあるから、大丈夫」という自信が出てきて、自然と外の世界にも自分から飛び出して行けるようになるのだそうです。
ですから、お子さんに安心できる気持ちが出来るまで、少しだけ離れる時期を先延ばしにしてみるのも良いのだと思います。
最近耳にするニュースで、仕事の都合で預けていた保育園で、保育士からお子さんが虐待を受けていたり、それによって亡くなってしまったなんて事件もありましたよね。
もちろん、ほとんどの保育園がお子さんを愛情深くみてくれているとは思います。
ですが、虐待とまではいかなくても、そこの園の方針がお子さんに合わなかったり、システムについていけなかったり…といった事は起こる可能性がありますよね。
お子さんの微妙な変化に気付いてあげられるのは、親御さんだけなのではないでしょうか。
慣らし保育体験談

ここからは、ママ友から聞いた慣らし保育の体験談を少しだけご紹介していきたいと思います。
一人目のママさんは、育休明けの保育園の申し込みで選考落ちしてしまい、入園する事が出来ませんでした。
二年目の申し込みで、無事に入園が決まり、4月から慣らし保育が始まりました。
このママさんは、職業柄慣らし保育の期間中も1日中仕事に出なくてはならなかったので、
慣らし保育の期間は、おじいちゃんおばあちゃんにお迎えをお願いしたそうです。
入園したのが、お子さんが3歳になった年でした。
この子は、3歳という年齢もあるのか、すんなりと保育園に慣れて、お友達も早い段階でできたようでした。
保育園に通い始めて2か月くらいの時に、その子とママさんと遊んだのですが、保育園はとっても楽しいらしく、
保育園の先生の真似をしたり、お友達の話を楽しそうに話してくれました。
2人目のママさんは、育休明けすぐに保育園の入園が決まりました。
その子は、3月生まれという事もあり、1歳になってすぐの入園でした。
ですから、おっぱいもまだしている段階で、ママさんも不安そうにしていました。
説明会にママと一緒に行った時には、楽しそうに保育士さんと遊んでいたので大丈夫かなと思っていたそうです。
ところが、いざ慣らし保育が始まると、最初は、1時間と短い時間なのですがバイバイの時から大泣きで、
お迎えに行っても、泣きはらして声が枯れているような状態なのだそうです。
また、おっぱいへの執着も激しくなり、夜泣きの回数も増えてしまったと話していました。
そのママさんは、5月の終わりまでに仕事復帰すれば良いそうなので、「ゆっくり時間をかけてやっていこうと思ってる」と話していましたが、
精神的には、可愛そうな思いをさせてしまっているかな…といったように感じているようです。
まだ、入園してから月日が経っていないので、その子が慣れていくところまではここでは書けないのですが、
同じ保育園では、そこ子よりも小さいお子さんが笑顔でバイバイしているのを見かけるそうで、「早く慣れてくれたらいいな」と話していました。
まとめ
いかがでしたか?保育園や幼稚園の入園は、お子さんや親御さんにとって初めて訪れる試練の場でもありますね。
成長の過程とは言え、心が痛い思いをすると辞めさせた方がいいのかな…考えてしまうのは、当然のことなのかもしれません。
ですが、お子さんは意外と順応が早い場合も多いので、1度は様子を見守ってみても良いかもしれないですね。
慣らし保育という試練の期間を経て、お子さんにとって楽しい保育園生活に慣れるといいですね!
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