赤ちゃんがなりやすい腸重積症とは?症状と治療法、対処法まとめ!

赤ちゃんがなりやすい病気の一つに「腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)」という病気があります。

一見聞きなれない病名ですが、発症してしまうと、なるべく早い段階での医療処置が必要な病気ですので、

小さなお子さんがいらっしゃる方は、知識として知っておくと良いかもしれませんね。

 

また、まだ言葉の話せない赤ちゃんが具合悪そうにしていると、周りの大人は焦ってしまいますが、

こういった病気に多少の知識があると、少し冷静に行動できるのではないでしょうか?

 

そこで今回は、腸重積症になった時の症状や治療法、対処法についてお話していきたいと思います。

腸重積症とは


では、「腸重積症」とはいったいどのような病気なのでしょうか。

腸重積症とは、名前からも分かるように、腸が折り重なってしまい、腸の中に折り重なった腸が入り込んでいってしまう病気です。

聞いただけでもとても痛そうな病気ですよね。。

 

痛いだけではなく、腸内に腸が入ってしてしまうので、口から摂取した食べ物が腸内でストップしてしまい、

さらに、腸が入りこんだことで腸自体が圧迫されてしまい、そこから出血してきてしまいます。

 

腸重積症になってしまう原因は明確にはされていませんが、多くの場合がウイルス性の感染症にかかり、それが腸内のリンパ節の腫れを引き起こしたことが原因であると言われています。

腸が便を押し出す為に動いた時に、その腫れた部分を引き込んでしまうので、腸重積の状態になってしまうと言われています。

 

しかし、今お話したことが原因であることが多いのは、2歳位までの小さなお子さんの場合であって、

3歳以上のお子さんが腸重積になってしまう場合には、原因の多くは「小腸にできたポリープ」や、腸管の一部が袋状になってしまっている「メッケル憩室」が原因であると言われています。

 

この「腸重積症」であると確定するには、お腹を触診して腸の辺りにしこりを確認する事や、

より確実な方法としては、超音波検査やレントゲン検査をすると、確実に診断する事が出来ます。

腸重積症の症状とは


腸重積症は、比較的小さい赤ちゃんに発症しやすい病気です。

この病気が発症する90%程が、2歳位までのお子さんと言われています。

中でも、6ヶ月~1歳位までが一番発症しやすい時期と言われ、女の子よりも男の子方が2倍近く多く発症しています。

という事は、2歳までのお子さんをお持ちの方が、特に注意が必要という事になりますね!

 

腸重積症を発症してしまいますと、急に激しい腹痛を起こし、血便や嘔吐などの症状がみられます

よく言われる特徴の症状としては、血液と便が混ざってドロッとした状態の「いちごジャム状の血便」がでるということです。

 

症状として腹痛があるとはいっても、1歳位までですと、自分の身体の不調を言葉で表現することは難しいですから、

親の方がお子さんの変化に気付いてあげる必要があります。

 

断続的に起きる激しい腹痛から、今まで機嫌が良かったのに、急に号泣するという事が2~30分位ごとに続くでしょう。

生後6ヶ月位のお子さんですと、泣くこともないまま急にぐったりしてしまう事なんてこともあります。

 

また、腸に食べたものが通過できなくなる事もありますので、その場合には食べ物が逆流して嘔吐をする事もあります。

嘔吐する時には、一度ではなく何度も繰り返し嘔吐するのが特徴です。

 

さらに、先ほどもお話したように、腸内から出血を起こしてそれが便に交じるので、いちごジャム状の血便になったり、潰したトマトのような下痢が出る事もあります。

 

もしもお子さんにこのような症状が見られたら、すぐに医療処置を受ける必要がありますので、迷わず病院を受診するようにして下さいね。

 

 

 

腸重積症の対処法、治療法


では、もしも腸重積症になってしまったらどうすればいいのでしょうか?

ご家庭で出来る処置はありませんので、一番大切な事は、発症したら出来るだけ早く医療機関に連れていく、という事になります。

 

発症してから長く時間が経過してしまうと、腸内の状態が悪化してしまうので、

開腹手術になる可能性が高くなりますし、腸の一部を切除しなくてはならなくなってしまう事もあります。

 

 

腸重積症の処置の方法としては、このようなことが挙げられます。

 

発症して早い段階で、状態も比較的軽いようであるのならば、開腹手術はせずに、肛門から造影剤や空気を注入して入り組んだ腸を押し戻します。

入り組んだ腸を戻すことを「整復」するといいます。

この整復作業をした後に、造影剤や空気を腸内に送り込んだ状態をレントゲン撮影をして、整復が成功しているのかの確認を行います。

もしも、その方法で成功が確認できれば、それで整復の処置は終わりになります。

 

10%位の確率で再発すると言われていますが、その後の経過が良好で、再発や症状の悪化などの症状が見られないようならば、

そのまま経過観察で大丈夫ということになります。

 

もしも、開腹手術になってしまった場合、親としてはとても心配しなってしまいますが、よっぽど重症化していなければ命に関わることはほとんどないようです。

開腹して腸を出し、腸を押すことで、入り組んだ腸を押し出すような方法で「整復」の処置をします。

腸の状態が悪く、どうしても残せないといった場合には、一部の腸を切除してから、残った健全な腸同士を繋ぎ合わせるという手術を行う場合もあります。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

「腸重積症」と言われても、あまり聞きなれない病名ですので、この記事を読んで、初めてどのような病気なのかを知ったという方も多いのではないでしょうか。

 

重症化してしまうと、稀に命の危険もあり、それだけ聞くと心配になってしまうかもしれません。

ですが、普段はあまり気にしすぎる事はなくて大丈夫な場合がほとんどです。

お子さんがウイルス性の風邪をひいた後や、ウイルス性の胃腸炎にかかった後などだけはなりやすい状態と言えますので、注意していただくと良いかもしれませんね。

 

 

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