子供は、下痢をしていても元気でいる時も多く、親としては「下痢をしているだけだけど、病院には行くべきなの?」と悩んでしまいますよね。
そこで今回は、子供の下痢が続いている時の対処法についてご紹介していきます。
子供はいつも通りに元気なのか

まず第一に大切な事としては、お子さんが「いつも通りに元気でいるのか?」ということを確認していただくことです。
一見元気そうであっても、いつもより食欲が無いなとか、いつもよりも機嫌が悪いなとか、何となく元気が無い様子があるのなら、一度病院で診察を受けた方が良いでしょう。
もしも下痢だけの症状だったとしても、繰り返し下痢をすることで、体の中の水分は急激に失われてしまっています。
小さい子供は体が小さいので、それだけで脱水症状になりやすく、もしも脱水症状があって、口からの水分補給が難しい場合には、点滴で栄養と水分を補給する必要がある場合もあります。
お子さんが水分をあまり取れずに、ぐったりしている場合には、夜中であってもすぐに病院を受診するようにしましょう。
ですが、下痢はしているものの、いつも通り食欲旺盛で水分もしっかりと補給することが出来ていて、
元気に走り回っているような場合には、いったん病院には行かずに家で様子を見る程度でも大丈夫でしょう。
下痢の他に症状はあるのか

どんなにお子さんが元気であっても、下痢の他にも以下のような症状がある場合には、病院を受診した方が良いでしょう。
・嘔吐
・発熱
・便の色の変化(白っぽくなったり、血便になっていないか)
・便の臭いの変化(腐ったような生臭いにおいはしないか)
・発疹が出ていないか(全身と口の中や手足も見てみる)
これは、感染症やアレルギー、食中毒などにかかった時に見られる症状です。
特に注意していただきたいのが、食物アレルギーの反応で、何か特定の物を食べて下痢をした時、全身に広がる発疹や息苦しさがあった場合と、
腸重積になってしまった時に現れる、周期的なお腹の痛みといちごジャム状の血便です。
これらは、緊急に治療を受ける必要がありますので、迷わずに病院に行くようにしましょう。
下痢を伴う病気とは

お子さんの下痢が続いている時に気になるのが、「下痢を伴う病気とは、どのようなものがあるのか」ということだと思います。
そこで、代表的な病気をご紹介していきたいと思います。
<ウイルス性の感染症>
下痢を伴う病気で最も多いのが、ウイルス性の感染症と言われるものです。・ロタウイルス感染症
・ノロウイルス感染症
・アデノウィルス感染症
これらの感染症にかかった場合には、大抵の場合、下痢の他に発熱や嘔吐といった症状が現れます。
また、ロタウイルス感染症の場合には、うんちの色が白っぽくなるのが特徴です。
感染力が強いので、同じ家で生活している家族は感染しないように、汚物などを処理する時には、使い捨ての手袋をするなどして、なるべく直に触れないように注意しましょう。
<食品が原因の病気>
食品が原因で起こる下痢もあります。代表的なものには、このような病気があります。
・食中毒
・乳糖不耐症
・食物アレルギー
<食中毒>
サルモネラ菌やカンピロバクターなどの細菌が付着してしまった食物を食べる事で起こるのが、食中毒です。食中毒は、細菌に感染したことで起こるのですが、うんちの臭いが生臭くなるのが特徴です。
また、多くの場合で下痢だけではなく嘔吐を繰り返してしまう症状もあらわれます。
<食物アレルギー>
食物アレルギーで下痢をする場合、その食べ物を食べてから30分以内に発症する事が多いので、お子さんに初めての食物を与える時には、与えた後1時間位様子を見てみると良いでしょう。
下痢の他にも、発疹や嘔吐などが現れる事もあります。
特に、小麦・卵・乳製品は、三大食物アレルギーと言われていますから、最初に与える時には、小さじ1杯程度から少しづつ様子を見ながら始めると良いでしょう。
<乳糖不耐症>
乳糖不耐症は、乳製品に含まれる乳糖を上手く消化できなくなる病気です。上手く消化できないので下痢となってしまうのですが、これは元々の体質でなってしまうというよりは、胃腸炎になってしまった後に一時的になってしまう方の方が多いようです。
乳製品を口にした後にだけ下痢をしてしまうという方は、この「乳糖不耐症」を疑って、病院を受診してみると良いでしょう。
もしも、これらの病気が疑われる場合には、病院を受診することをおススメします。
病気ではなくても下痢をする

下痢という症状は「病気」まではいかなくても、日常的になる可能性のある症状です。
例えばこのような事が原因でも下痢になる事があります。
・体質
・疲れている
・食べ過ぎ、飲みすぎ
・お腹の冷え
<体質>
最近では、大人でも話題になる事がある「過敏性腸症候群」ですが、お子さんの場合では「反復性軽症下痢」と呼ばれています。これと言った原因は無いのに下痢を繰り返してしまうのですが、精神的ストレスや生活習慣が関係しているのではと言われています。
お子さんに対して過度なストレスがかかっていないか、
親に合わせて夜型になってしまったり、おやつや好きな物ばかり食べてしまったりなど、生活習慣が乱れてしまっていないか、見直してみると良いかもしれませんね。
<疲れている>
一日外出した次の日によく下痢をする、なんてお子さんは疲れが下痢として現れているのかもしれません。下痢だけの症状であるのなら、お家でゆっくり休んで様子を見てみましょう。
<食べ過ぎ、飲みすぎ>
お友達に合わせてジュースを飲みすぎてしまったり、お子さんの好きなメニューだったのでいつもよりたくさん食べてしまった、なんてことがあった後に下痢になる事があります。
こちらも、お子さんが元気であるのなら、食事は消化の良い物にしてあげて、様子を見る程度でも大丈夫でしょう。
<お腹の冷え>
夏の暑い時に、冷たい飲み物や食べ物を与えすぎたり、冬の寒い夜に、布団をはだけて寝てしまったりして、お腹が冷えることで下痢をすることもあります。普段から、なるべく冷やし過ぎた飲み物や食べ物の与えすぎには注意して、寒い夜には、腹巻やスリーパーなどを着るようにして寝冷えをしないようにしてあげましょう。
下痢をしている時のお家ケア

ここからは、お子さんが下痢をしている時のお家でのケアについてお話していこうと思います。
<下痢をしている時の食事>
どんなに元気であっても、下痢をしている時にはいつも通りのご飯ではなく、消化の良い食事を作ってあげるようにして下さいね。母乳やミルクをあげている時期なら、おっぱいやミルクだけで大丈夫ですが、脱水症状にならないように、いつもよりも頻繁にあげるようにして下さい。
離乳食が始まっている時期ならば、初期の段階であれば無理に与えなくても大丈夫です。
モグモグ期やパクパク期と呼ばれる、中期以降の段階であっても、お子さんが下痢をしている時には、
よく煮込んだうどんとか、お粥とかにしていただいて、なるべく胃腸に負担をかけないような食事を心掛けて下さいね。
ママさんの経験談として、お子さんが下痢だけの症状で食欲もあったので、お子さんが食べたがったミカンとパンを与えたら、
症状がひどくなってしまい、病院に行くと「下痢の時には、ミカンやパンはダメだよ」と、お医者さんに叱られてしまったそうです。
ミカンなどの柑橘系は便をゆるくする作用があり、パンは消化が良くないと言われていますので、摂取には気を付けたいですね。
下痢をしている時には、栄養をたくさん取る事よりも、良くなるまでの間だけは、胃腸を休ませることが大切なのだそうです。
お子さんが食べたがったとしても、あまり大量の食事や刺激となる食べ物をとるのは控えて、水分をこまめに取るように心がけましょう。
<水分の補給>
何度か触れましたが、下痢をしている時は体内から多くの水分が出てしまっている状態です。
水分だけは、こまめにとるようにしましょう。
この水分は、水だけではなくお茶や薄めたジュース、ミルクや母乳でも構いません。
深刻な水分不足になってしまうと、最悪の場合、意識をなくしてしまったり、点滴での治療が必要になってしまう事もありますので、気を付けるようにして下さいね。
<お尻のケア>
オムツの外れていないお子さんが下痢になってしまうと、下痢によるお尻のかぶれ予防や、
頻繁なおむつ替えによるお尻のケアが必要になってきます。
お尻のケアで大切な事は、「お尻を清潔に保つ」という事です。
嘔吐や発熱がある場合は、入浴は控えた方が良い場合もありますが、下痢だけの症状でお子さんが元気であるのなら、
お風呂には入るようにして、お尻を優しく洗ってあげるようにしましょう。
さらに、お風呂上りにはお子さん用の保湿クリームなどを使用して、お尻が乾燥しないように心がけましょう。
オムツ替えの時にも、出来ればその都度ぬるま湯でお尻を流してあげたり、保湿クリームを塗ってあげると良いでしょう。
もしもかぶれてしまった場合には、症状に合った軟膏クリームなどを処方してもらえるので、一度お医者さんに診てもらうようにすると良いですね。
ママさんの体験談では、オムツがおしっこで濡れている状態で下痢をしてしまい、
下痢をオムツが吸収できずに、全てがオムツから漏れてしまって大変な事になってしまったという話があります。
下痢の時には、いつもより頻繁にオムツチェックをして、おしっこだけであっても濡れていたらこまめに取り換えるようにした方が良さそうですね。
まとめ
いかがでしたか?
下痢は、病気ではなくても一度なると長引く事もあって、ケアをするご家族も心配になってしまう事もあるでしょう。
ですが、食生活や生活リズムを整えてあげる事で早く治る事につながっていきます。
もしも、お家ケアをしていても1週間以上も下痢が続く場合には、一度病院にいって診察を受けた方が良いでしょう。
あまり、心配しすぎもよくないですが、軽くとらえすぎていると重症化してしまうことも考えられます。
お子さんの様子を見ながら、適切な対応をとっていきたいですね!
コメントを残す