小さい子供に与える夜更かしの影響は?脳の発達に悪影響?

現代は、24時間営業の飲食店が増えたり、テレビやインターネットの普及により、大人も夜遅くまで起きている方が増えてきています。

それに伴ってなのか、最近では、22時を過ぎた飲食店で、小さい赤ちゃん連れの方を見かけるという事も、よくある光景なのだそうです。

 

ですが「寝る子は育つ」という有名な言葉にもあるように、子供の成長にとっては、「睡眠をとる」という事はとても大切なことです。

そこで今回は、子供の成長に睡眠がなぜ大切なのかについてと、小さい子供が夜更かしが習慣になってしまうと、どのような影響があるのかについてお話していきたいと思います。

 

子供にとっての睡眠とは

 

日本人は、世界の国々と比べても睡眠時間が短いと言われています。

大人は、毎日仕事の残業などに追われていたり、仕事後の付き合いで飲みに行ったり、仕事から帰ってきても、テレビやゲーム、スマートフォンをいじったり…

などと、とにかく寝る時間を削ってまででも、仕事や娯楽に追われた生活をしています。

そういった方たちが、親になったからといって、ぱったりと仕事も娯楽もやめるという事はなかなか考えにくいですよね。

親の生活が夜更かし気味であると、当然、子供も夜更かし気味になっていきますし、睡眠時間も短くなってきてしまいます。

 

子供は、楽しい事が大好きですから、夜遅くに帰ってくるお父さんと遊ぶことを楽しみにしていたり、

親が楽しそうに見ているテレビを、一緒になって見たがったりしてしまうのは当たり前のことと言えます。

子供も楽しくしているし、「寝なさい」と言っても寝ないから仕方ない、と思っていらっしゃる方もいるかもしれません。

 

ですが、子供にとっては「睡眠をとる」という事は、楽しいこと以上にとっても大切な事なのです。

なぜ睡眠が大切なのかを説明していきたいと思います。

 

<成長ホルモンが分泌される>


まず第一に、子供の心と体の成長には欠かせない「成長ホルモン」は、寝ている間に大量に分泌されるからです。

 

成長ホルモンは、脳から分泌されるのですが、身長を伸ばす為に必要な、骨や筋肉の成長を促します

また、ただ成長する為だけに必要なものではなく、身体の疲れをとったり、身体の傷ついたところの修復を促すという役目も果たしています。

「身体を癒して、成長も促す」というのが成長ホルモンの役割と言えるでしょう。

 

中には「うちの子は寝る時間は遅いけれど、起きる時間も遅いから、睡眠時間はしっかり取れているから大丈夫」と思っていらっしゃる方もいるかもしれません。

ですが、成長ホルモンの分泌を促すには、「寝る時間帯」というのもとっても大切になってくるのです。

成長ホルモンが大量に分泌されるのは、夜の22時~夜中の2時頃と言われています。

そして、成長ホルモンを分泌する為には、その時間帯に深い眠りについていることが重要になります。

小さなお子さんは、寝始めすぐは浅い睡眠から入りますので、遅くても21時頃には布団に入って眠りにつく準備を整えて、

22時頃には深い眠りに入っていけるようにしてあげたいですね。

 

<睡眠障害になりやすくなる>


小さい頃から夜更かしが習慣になってしまうと、そのうち大きくなって小学校に上がる位になると、

朝の出発時間も早くなりますから、どんどん睡眠時間が短くなってきてしまう事が考えられます。

 

そうなると、お子さんは睡眠障害になりやすい状態になってしまいます。

睡眠障害の症状は、お子さんの成長と共に特徴がみられるようになっていきます。

特に分かりやすくなってくるのが、自己主張が始まる1歳6ヶ月を過ぎた辺りからになります。

朝、寝起きが悪く、なかなかスッと起きられない

起きた後もグズグズしていて機嫌が悪いことが多い

活気が無くぼーっとしていたり、眠そうにしている

幼稚園や保育園、学校に行きたがらない

お昼寝の時間がやたら長い、学校で居眠りしてしまう

いきなり攻撃的になったり、癇癪を起してしまう

お友達と上手く付き合えない

ここで挙げた全ての特徴が出てくるわけではありませんが、例としてはことような行動が出てきます。

 

ですが、睡眠障害は、親御さんの判断だけで診断をするのは困難です。

もしも、お子さんにこのような特徴が現れていて、親御さんが睡眠障害を疑っているような場合には、一度専門医を受診してみる事をおススメします。

「障害」と聞くと、ビックリされるかもしれませんね。

ですが、夜更かしによる影響は、睡眠障害だけではないのが現状です。

ここからは、夜更かしが与える影響とは、他にどのような事があるのかについてお話していきたいと思います。

 

子供の夜更かしが与える影響とは

<太りやすくなる>

若い時に、ダイエットや美容の本を呼んでいると、「22時~2時はゴールデンタイム!この時間には睡眠をとるようにしましょう」と、よく書いてあったのを覚えています。

これは、先ほども話にでてきた「成長ホルモン」が、実は脂肪の分解の手助けもしてくれるという事が関係しています。

また、成長ホルモンは、傷ついた細胞の修復を促しますから、「昼間疲れたお肌のリセット」という意味でも大活躍してくれるのです。

 

他に、夜更かしが太ると言われる原因としては、寝ている間に分泌される食欲のホルモンが、夜更かしをする事によって分泌が促されなくなる事にもあります。

夜更かしは、食欲を増進してしまう事にも繋がっていくのです。

 

さらに、寝不足は高血圧や、糖尿病になるリスクを高めるとも言われていますので、その点でも早めに改善していくことをおススメします。

 

<脳への影響も心配>

夜更かしの影響は、身体だけではおさまりません。

夜更かしを続けることで、体内時計が狂ってしまい、早く寝ようとしてもなかなか眠りにつくことが出来なくなってしまいます。

結果、慢性的な睡眠不足となってしまうことがあるのです。

 

睡眠不足が続いてしまうと、脳の神経細胞が正常に働かなくなってしまうので、自律神経の機能が低下する恐れがあります。

自律神経の機能が低下してしまうと、何もなくてもイライラしていまったり、身体が怠くなったり、集中力が無くなったり、何もしたくない気持ちになってしまうことがあります。

当然、遊びや勉強に対する意欲も無くなってきてしまいます。

さらに、自律神経の機能が低下してしまうと、うつ病の原因にもなってしまう事もありますから、注意が必要です。

 

また、夜更かしによる睡眠不足は、脳の記憶を司る部分である「海馬」という部分にも影響を与えます。

「海馬」は、脳の中でも唯一大人になっても成長を続けることが出来る部分であるのですが、

慢性的な睡眠不足のお子さんの「海馬」は、キチンと睡眠をとっているお子さんに比べると、小さくなってしまうと言われています。

これは、成長を続けるとが出来るはずの部分に支障をきたす可能性があるのと同時に、

「海馬」の部分が司っている「記憶」に支障をきたしてしまうという事になります。

この記憶というのは、今までの出来事を覚えておいて思いだすことや、新しい出来事を覚えることを指しますので、

「海馬」は勉強にはもちろん、脳の記憶に関連する病気にも密接に関係していると言われています。

 

何か新しい事をなかなか覚えられない、以前にあった出来事を覚えていない…なんてことが頻繁に起こるようなら、

早めに医療機関に相談しに行くことをおススメします。

 

まとめ

いかがでしたか?

「夜更かし」と一言にいってしまうと、そんな大したことではないように感じますが、

脳の大切な部分にまで影響があると分かると、出来るだけ早く改善したいと思われるのではないでしょうか。

 

そうは言っても、いきなりいつもよりも早い時間に布団に入っても、なかなか寝付けない事もあるでしょう。

 

まずは、「早く寝る」事よりも、「早く起きて朝日を浴びる」事と、「身体を動かす」事を取り入れてみると良いでしょう。

朝日を浴びることで、夜眠たくなるメラトニンの分泌を促すといわれていますし、身体を動かすことで疲れるので自然と夜に眠くなります。

出来れば親御さんも一緒になって、夜更かしの改善をできると良いですよね!!

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